今年北インドは紅茶の生産には非常に厳しい年となりました。例年ですと2月には十分な降雨があり、土壌に蓄えられた水分が気温の上昇とともに茶葉の生育に欠かせない要素となります。ダージリン・アッサム地方は2023年12月から今年の3月中旬までの間ほとんど雨が降りませんでした。3月最後の週に雨は降ったのですが時すでに遅く、紅茶の品質に大きく影響を及ぼしました。また、4月に入ってからは気温が上がらず、アッサムにおいては日中22度程度(例年の10度以上低い)にしかならず、これも紅茶の品質に影響して、ボディーの弱い紅茶が目立ちました。ダージリンでも同じような状態でしたから気温の上がってきた4月の2週目辺りでやっと買い付けができました。今年ダージリン3月の生産量は前年比30%程度にとどまりました。4月は干ばつに続いて大雨の影響を受け、昨年の約半分という厳しい年でした。また、アッサムは前年比40%減少しました。
このような状況下で価格も高騰しましたが、通常価格で皆様にお届けできるよう買い付けにはとても気を使いました。6年ぶりに買い付けしたGiddapahar(ギッダパハール)茶園はオーガニックではない小規模な茶園で、中国種の茶樹から良質な紅茶を生産しています。
SingellとSeeyokはオーガニックです。今回買い付けた茶葉は3茶園とも品質の良かった中国種から選びました。それぞれが異なった特徴のあるダージリンティーをお楽しみいただけると思います。