インドは新型コロナウイルスの影響により3月25日から数回にわたり期限が延長されながら5月末までロックダウンしておりました。インドの紅茶産業に多大なる影響を及ぼした事は言うまでもありません。ティージュではロックダウン寸前の20日から24日の間に生産されたファーストフラッシュを何とか買い付けたのですが、輸送の手段がなかなか見つからず7月に入ってからようやく発売にこぎつけました。現在も輸送手段の状況はあまり変わっておりません。
DARJEELING
インド全土がロックダウンしてしまった為にファーストフラッシュの最盛期に当たる3月下旬から4月上旬の摘み取り作業が出来なくなり、4月中旬には茶園での摘み取り作業が解禁になったのですが、新芽は伸びすぎてしまい、とてもファーストフラッシュと言えるような紅茶には仕上がりませんでした。標高の高い茶畑ではファーストフラッシュを諦めてセカンドフラッシュに向けて茶樹の手入れを初めていました。セカンドフラッシュの最盛期は6月に入ってからと例年よりも遅れて始まりました。今年のモンスーン(雨期)の訪れは早く、短いセカンドフラッシュのシーズンになってしまいました。それでもカルセオン渓谷やミルク渓谷にあるキャッスルトン、シンゲル、シーヨック、グームティーなどはマスカテルフレーバーの効いたとても良い仕上がりになりました。全体的には今年のセカンドフラッシュは良い出来だったと思いますが、生産量は昨年よりも若干少なかったようです。
今回買い付けたキャッスルトンDJ -110、シーヨックDJ -51、グームティーDJ-33は素晴らしい出来のダージリンですので、それぞれの個性あふれるセカンドフラッシュを是非お試しください。
ASSAM
アッサム地方もダージリン同様にロックダウンの影響を受けてファーストフラッシュは減産となりました。4月中旬茶園での作業が解禁になってからは順調だったのですが、5月下旬から始まったセカンドフラッシュは6月上旬のモンスーンによる大雨の被害によりその後の生産に大きな影響を及ぼしました。その結果、インド国内需要にも品薄感が出て価格が高騰してしまいました。国内向けには近隣のドアーズ地区やテライ地区から茶葉を仕入れてアッサムにあるCTC生産工場で加工するなどして供給しているそうです。この高値取引は暫く続きそうです。
今回ティージュではお馴染みのドゥームニ茶園から買い付けました。パンチのあるセカンドフラッシュを是非お楽しみください。