■ダージリン
今年に入ってから気温は低めでしたが、2月には広範囲にわたって十分な降水量がありました。土壌には新芽育成のための水分が十分蓄えられ、気温の上昇と共に2019年のファーストフラッシュに期待が高まりました。ところが3月に入ってから気温が上がらず、思いのほか長い冬となってしまいました。新芽の成長時にこのような低温が続くと成長が遅くなる代わりに茶葉に濃厚な風味が蓄えられ、製茶工程の揉捻、発酵の程度によってはとても品質の良い紅茶になるのですが、最近欧米のトレンドとなっているボディーが弱く、水色の薄いほとんど発酵させない製法が主流になってきているので、ティージュの求めているボディーのしっかりした甘みのある茶葉を探すのが大変でした。3月末から4月初めにかけてダージリンは大荒れの天気が続いた為、2019年ファーストフラッシュの非常に短いピークは終わりました。
取引価格は非常に高く、昨年とほぼ変わらぬ相場となりました。
今回買い付けが終わって気が付いたこと。サングマDJ-5、シーヨックDJ-2、セリンボンDJ-4と茶園の頭文字がすべてSから始まり、すべてオーガニックの茶園でした。
■アッサム
アッサム地方は冬の間ほとんど雨が降らず、3月に入ってからようやく恵みの雨が降り遅いシーズンがスタートしました。毎年ファーストフラッシュのCTC茶はティージュがいつもセレクトする粒の大きい「BPS」や「BOP」サイズの茶葉が市場に出回りません。なぜならインド国内需要を最優先にしているため、需要の多い粒の細かい「PF」サイズに潰して出荷してしまうからです。今年はドゥームニ茶園から潰す前の「BPS」と「BOP」サイズのもの選んで、買付けました。どちらもファーストフラッシュらしい優しい香りと甘みのある仕上りです。ストレートでもとても美味しくいただけます。
いつもより少し大きめの「BPS」はティージュで販売し「BOP」サイズのものはスーパー成城石井様で販売いたします。