■ダージリン
昨年の大規模且つ長期間にわたったストライキの影響はまだ尾を引いており、摘み取り時期のパターンが未だ正常には戻っていません。ファーストフラッシュの摘み取りが5月中旬まで長引いた為、セカンドフラッシュの摘み取りは遅れて始まりました。例年ですと5月25日前後からセカンドフラッシュの摘み取りが始まるのですが、今年は2~3週間遅れたようです。5月に入ると暑くて雨の降らない日々が続き、残念なことに6月に入ってセカンドフラッシュの摘み取りが始まった頃モンスーン(雨期)もやって来たようです。本来であればモンスーンに入る前がセカンドフラッシュの最盛期になるのですが、雨が多く降るタイミングでの摘み取りは品質の低下を招いてしまいます。今回のように人的要素に加えて異常気象といえる気温や雨の降り方の状況の下ではセカンドフラッシュならではの「Muscatel」フレーバーを見つけることは難しくなります。今年のセカンドフラッシュは製茶技術が高く、茶畑の管理が行き届いているごく限られた茶園のみから選ぶことになりました。今回ティージュが選んだ茶園はシーヨック、ジャンパナはオーガニック。ティージュ初登場のギッダパハール茶園はダージリンの中でも小規模な茶園ですが、今回のDJ-55はボディーのしっかりした「Muscatel」フレーバーを感じさせる仕上りです。
■アッサム
今年5月のアッサム地方は異常に暑く、ジメジメとした日々が続き、6月は過剰なほどの雨が降りました。最近はセカンドフラッシュのC.T.C.茶がインド国内市場で人気があり、価格も上昇気味です。また、同じくオーソドックスタイプのゴールデンチップを多く含んだ紅茶がヨーロッパで人気があって、オークションでは10kg以下のロットで出回ることもありますが価格は異常なほど高く、$600/kg以上で取引された例もありました。