ダージリン 前回リポートした通り、今年のファーストフラッシュは天候に恵まれ、久しぶりに収穫量、品質共に素晴しいシーズンでした。当然セカンドフラッシュにも期待が高まります。ところがピーククオリティーを迎える5月20日頃から10日間も現地では雨が時には激しく降り続け、期待していた収穫も出来ず、ただただ雨が止むのをのを待つのみでした。 結局5月に収穫できた茶園は雨の降り始める直前に収穫出来たジャンパナ茶園等ごく一部で、ほとんどの茶園は雨が落ち着いた6月5日以降の収穫になったようです。収穫の時期に雨が降ると品質が下がってしまうのは当然のこととはいえ、今年のセカンドフラッシュの買い付けも結構厳しいものがありました。出来上がったサンプルを試飲すると茶園によって品質にはかなりばらつきがあり、当然の事ながら、良質な茶葉は少なく、高値の取引でした。印象の良かった茶園はキャッスルトン・シーヨック・セリンボン・サングマ・タルボ等でした。また、TGOFやTGBOP1などティーバッグ用の茶葉も軒並み高値取引になっていました。 アッサム アッサム地方もダージリン同様収穫時期に雨が降り続き、品質に影響を与えました。 5月も終わりから6月の第1週の収穫においてはボディーもやや軽く、本来のセカンドフラッシュの特徴がありませんでした。6月も第2週目あたりから天候も徐々に良くなり収穫量、品質共に良くなってきました。ただし、CTC茶の価格は記録的な高値になり、一時はオーソドックス茶よりも高値となりました。
■ジャンパナ茶園は一部の畑ではオータムナル収穫後に剪定を行い、ファーストを摘まず早い時期にセカンドを収穫します。それだけセカンドフラッシュの美味しさを堪能してほしいという姿勢。今年も無事に収穫のハイライトを迎えた茶園自信作をご賞味下さい。 夏摘み特有の涼やかな優美で美しい香りは、飲み手に充分な満足感を与えてくれます。味わいとしては香ばしさとコクのある甘味、最後にやさしい清涼感が口の中に残ります。渋みはそれなりにあるのですが、飲んでいる間はまろやかさに隠れているのか、その気配は飲んだ後に感じます。とても上品で魅力的な夏摘みをどうぞお楽しみ下さい。
■有機茶園でもっとも成功している茶園のひとつ。手堅い製茶により有機茶園らしい芳醇な味わいの茶葉を次々と生み出します。豊かな土壌が成り立っているシーヨック茶園のセカンドフラッシュは、今年もまろやかな甘味と旨みが充実しています。
有機茶葉らしく旨みに通じる優しい口当たりと、焙煎香をともなった軽い渋みが感じられます。同時に余韻として芳醇な丸みのあるマスカテルが残ります。環境に優しく、飲み手にも作り手にも優しいオーガニックというあり方。その代名詞ともいえる素晴らしい夏摘みです。
■最も理想的なマスカテルが体現できる茶葉として、紅茶の女王という名を持つキャッスルトン茶園。高い製茶技術と茶園のアイデンティティを駆使した素晴らしいセカンドフラッシュは、その名に相応しい名園の存在感を今年も充分にあらわしています。
この茶園の特徴でもあるしっかりとした甘さと清涼感は今年も健在です。茶葉全体からもそのような香りが体感でき、まさに“Muscatel”。明橙色の透明感を併せ持った美しい茶液からは、シャンパンを想わせる豊かな余韻が感じられます。この時期にしか作れない秀逸な夏摘みとして、どうぞご賞味下さい。
■ラジガルハリ茶園はアッサムを代表する名園のひとつと言えます。2011年は手堅い製茶で旨みのあるまろやかな、それでいて夏摘みらしいボディーのしっかりとした紅茶を作り出しました。 味わいにはしっかりとした芯がありつつ、包み込むようなまろやかさを持っていてセカンドの特徴をよくとらえた茶葉。さわやかな香りと、品のある酸味が絶妙なバランスを作り出しています。日常使いだけでなくおもてなしのお茶として、ライフスタイルの様々なシーンで喜ばれるスケールの大きいアッサムです。